幼児期の子どもには、バランス運動が大切なことをご存知でしょうか。
理由は、運動によってバランス感覚を養うことで体幹が強くなり、正しい姿勢や運動能力の向上に繋がるからです。
この記事では、バランス運動が幼児期に及ぼす効果を詳しく解説します。
また、バランス感覚を養える遊び方も年齢別にご紹介しました。
子どもの運動能力が不安な方は、ぜひご覧ください。
こんな方におすすめ!
- バランス運動が及ぼす影響について知りたい方
- 子どもの運動能力が不安な方
- バランス運動の遊び方を知りたい方
幼児期は体の基盤を作る時期
幼児体育で、3歳から6歳までの期間は「プレゴールデンエイジ」と呼ばれ、運動能力が高まる時期として重要視されています。
ゴールデンエイジは、9歳から12歳までの年齢を指し、動作の習得や運動能力の飛躍的な向上が顕著に表れる期間です。
幼児期のプレゴールデンエイジでは、多種多様な運動経験を積むことで、体幹や基礎能力が向上し、後のゴールデンエイジに大きな影響を及ぼします。
正しい運動経験を積むためには、体の土台になる「体幹」が非常に重要です。
つまり、幼児期は体の基盤を作る大切な時期、ということを念頭に置いておきましょう。
バランス運動が及ぼす3つの効果
幼児期の体幹を育てるためには、バランス運動が効果的です。また、体幹を強くすることだけではなく、いくつかの効果も期待できます。
バランス運動が及ぼす3つの効果は、以下の通りです。
- 運動や生活の基盤になる
- ケガをしにくくなる
- 脳の活性化に繋がる
それぞれの効果を、詳しく解説します。
バランス感覚を養い、体幹を強くすることで、運動や生活の基盤を作ることも効果の1つです。
運動能力や生活の基盤となる重要な要素として、「正しい姿勢を保つ」ことが挙げられます。
運動においても、姿勢や体幹の重要さは同じです。激しい動きの中で、適切な姿勢を保つことや、体のコントロール能力が求められます。
そのためにも、バランス感覚や体幹を養い、将来的な運動能力と生活の基盤を整えましょう。
バランス感覚を養うことで、ケガをしにくくなる点も効果の1つです。
バランス感覚が乏しい子どもは、段差で転んでしまったり、運動の中でケガをしてしまったりすることが増えます。
一方、バランス感覚のコントロールが上手な子どもは、転ぶことが少なくなる傾向にあります。
大きなケガに繋がらないよう、幼児期にバランス感覚を養うことが重要です。
バランス感覚をつかさどる体の部分は、小脳が主な役割を担っています。
そのため、バランス感覚を養うことは、脳の活性化にも繋がるのです。
また、不安定な体を正常な姿勢に戻す力も養われるため、脳の瞬発力も鍛えることができます。
年齢別|バランス感覚が養える遊び方9選
ここでは、バランス感覚を刺激する、おすすめの運動を年齢別にご紹介します。
年齢別の遊び方は、以下の通りです。
- 3歳~4歳は調整力を鍛えるバランス運動
- 4歳~5歳はゲーム性のあるバランス運動
- 5歳~6歳は道具を活用したバランス運動
各年齢で3つずつ、遊び方のヒントをご紹介します。
3歳〜4歳児は、力加減の調整力を鍛えるバランス運動がおすすめです。また、体を動かしながら一緒に気持ちを共有することで心の発達に繋がります。
ひらひらと落ちるティッシュを捕まえる遊びです。
保護者が上からティッシュを落とし、下に落ちるまでに子どもがキャッチしてみてください。
不規則な動きに合わせて、力を調整する必要があるため、バランス感覚も養われます。
けんけんぱとじゃんけんを組み合わせた、バランス遊びです。まず、けんけんぱの丸を地面に書きます。
書いた丸の両端にお互いの陣地を作り、対面するまでけんけんぱで進みます。
対面した後、じゃんけんをして負けた方は陣地に戻り、勝った方は進み続け、相手の陣地に到着した方がゲームの勝ちです。
3歳から4歳までの年齢は個人差があるため、けんけんぱだけを楽しんでみても問題ありません。
まずは、けんけんぱをしながらバランス遊びに親しむことが大切です。
タオルを使った簡単なバランス遊びです。まず、ご家庭にあるタオルを準備します。保護者の方が、タオルを持ち、子どもはタオルを使ってよじ登ります。
子どもがタオルだけで上手に登れない場合は、保護者の体を足で蹴って登ることもアレンジの1つです。
4歳〜5歳児は、よりバランス感覚が重視される遊びがおすすめです。また、よりゲーム性のある遊びに発展させることで、子どもが夢中になります。
簡単な手押し相撲もバランス遊びの1つです。保護者と子どもが対面し、手のひら同士で押し合って、バランスを崩して動いた方が負けになります。
お互いの後方に危ない物がないか確認し、ケガをしないための注意が必要です。
駆け引きやフェイントを使って、手押し相撲を楽しんでみてください。また、保護者の方が難易度を調節して、遊びを盛り上げることがポイントです。
バランス運動として、縄跳びを使った遊びもおすすめです。縄跳びは、正しい姿勢や体幹を意識しなければ、連続で跳ぶことができません。
まずは、一般的な前回りから遊んでみることをおすすめします。縄を上手に回すことができない場合は、保護者の方が端を持って、大繩跳びをする方式でも構いません。
縄跳びを使ったジャンプを通して、バランス運動に親しんでみてください。
フラミンゴになりきって、片足バランスを楽しむ遊びです。フラミンゴ遊びでケガをしないよう、周囲を確認してくださいね。
片足で立っている時間で競争したり、2人組で片足立ちのまましゃがんでみたりすることも、アレンジの1つです。
5歳〜6歳児は、基礎的な体幹や調整力が身についている年齢です。そのため、道具を使ったダイナミックな動きに発展させる遊び方をおすすめします。
バランス感覚を養うために作られたバランスボールは、いくつかの遊び方を楽しめます。
上に乗る・上に立つ・仰向けになる・うつぶせになるなど、様々な体勢でバランスをとってみてください。
ただし、バランスボールはケガをしやすいため、大人が近くにいる時に使用することをおすすめします。
遊びだけではなく、テレビを見ている時間など、日常生活の中でバランスボールを取り入れるだけでも、体幹が鍛えられます。
公園にある鉄棒を使った遊びも、バランス運動に繋がります。鉄棒を使って繰り返し遊ぶことで、体幹やバランス感覚が鍛えられます。
また、日常で味わえない逆さまの感覚や平衡感覚が養われる点も魅力の1つです。
前回りや逆上がり、足かけ回りなど、様々な技に挑戦してみてくださいね。
自転車や三輪車もバランス運動の1つです。正しい姿勢を保つことが、体幹やバランス感覚を養うことに繋がります。
自転車が難しい場合は、三輪車でも構いません。まずは、全身の力を使って真っすぐ進むことを意識しましょう。
ケガのリスクを下げるために、ヘルメットや子ども用の防具をつけて楽しんでくださいね。
ティッシュキャッチバランス運動は3つの効果が期待できる
幼児期の子どもにとって、体幹を鍛えることができるバランス運動は、非常に重要視されています。
この記事では、バランス運動をすることによって、期待できる効果をご紹介しました。
バランス運動が及ぼす3つの効果は、以下の通りです。
- 運動や生活の基盤になる
- ケガをしにくくなる
- 脳の活性化に繋がる
また、バランス感覚が養える遊び方も、年齢別に3つずつご紹介しました。
年齢別におすすめなバランス運動をまとめると、以下の通りです。
年齢の目安 | おすすめの遊び方 |
3歳~4歳 | ティッシュキャッチけんけんぱジャンケンタオル登り |
4歳~5歳 | 手押し相撲縄跳びフラミンゴ遊び |
5歳~6歳 | バランスボール鉄棒自転車や三輪車 |
バランス遊びを取り入れて、将来的な生活にも影響する体幹を鍛えてみてくださいね。