育児や生活している中で、「子どもが歯磨きを嫌がるから困る」ことや、「子どもが自分で歯磨きをしたがらない」といった経験も少なくはないはずです。
そのような悩みには、歯に関する絵本を活用することで解決できるかもしれません。
絵本の中には歯磨きや虫歯などのテーマもあるため、歯磨きに興味を持ち、理解を深める手段として、絵本の読み聞かせが最適です。
本記事では、幼児期における歯磨きの重要さや、子どもが歯磨きを好きになる方法をご紹介しました。
また、1歳児・2歳児・3歳児におすすめの絵本もそれぞれ3冊ずつご紹介します。
こんな方におすすめ!
- 歯磨きが及ぼす子どもへの影響が知りたい方
- 歯磨きを嫌がる子どもや育児で困っている方
- 子どもが歯磨きを好きになる絵本が知りたい方
子どもの歯磨きはいつから始める?
歯ブラシを使った歯磨きは、子どもの乳歯が生え始める頃から行うケースが一般的です。
まずは、歯ブラシに慣れることから始めてみましょう。口に歯ブラシを入れて、優しく歯を磨いてあげてみてください。
ただし、無理やり歯磨きを行わないように注意が必要です。子どもが嫌がったらすぐに歯磨きを止めて、気分が優れている時に行うことをおすすめします。
嫌がる子どもに無理やり歯磨きをさせると、トラウマになってしまう可能性があり、正しい習慣がつかない原因にもなります。
少しずつ歯ブラシに慣れて、楽しく歯磨きを行うことが大切です。
幼児期における歯磨きの重要さを解説
大人と同じように子どもも歯磨きをしなかった場合、虫歯や歯周病などが発症しやすくなります。
また、口の中に虫歯菌が住みつくかどうかは、2歳半から3歳までの習慣によって決まるそうです。
歯科医院も幼児期における歯磨き習慣の大切さについて言及しています。
1歳半から2歳半にかけて、歯磨きをして虫歯菌の数を減らし、虫歯感染のリスクを下げることが大切です。
3歳までに虫歯のリスクを抑えることができると、虫歯になりにくい口内環境が大人になっても続きます。
つまり、幼児期の歯磨き習慣が一生影響すると言っても過言ではありません。
歯磨きの重要さを理解した上で、子どもと一緒に歯磨きを楽しみましょう。
子どもが歯磨きを好きになる方法
子どもが歯磨きを好きになる、3つの方法を現役の保育士が伝授します。
子どもが歯磨きを好きになる3つの方法は、以下の通りです。
- 歯磨きの歌を楽しむ
- アプリを使って歯磨きを楽しむ
- 歯に関する絵本を読む
それぞれの方法を詳しく解説します。
子どもが気軽に親しむ方法として、歯磨きがテーマの歌を楽しむ方法がおすすめです。
例えば、NHK教育テレビで流れる「はみがきじょうずかな」では、明るい曲調に合わせて、子どもが自発的に磨く様子が放映されています。
他にも、しまじろうやポケモンなどの公式アカウントが、子どもが歯磨きを楽しめるように、YouTubeで歯磨きの歌を投稿しています。
「歯磨きが楽しい」と子どもが自然と思うためには、日常的に歯磨きの歌を聴く方法が効果的です。
子どもが既に歯磨きが嫌いなら、アプリに頼ることも方法の1つです。
子どもが歯磨きを楽しめるように、ゲーム性のあるアプリが開発されています。
実際に子どもが自分の歯を磨くと、連動しているアプリの中で、敵のモンスターを倒せるアプリもありました。
ただし、子どもにスマートフォンを渡して、アプリを使った歯磨きを1人でさせないようにしましょう。
理由は、子どもと保護者が一緒に歯磨きを楽しむことが重要だからです。
たとえアプリを使った歯磨きが楽しくても、1人でさせてしまうと人間関係における関わりが薄くなる危険性が高まります。
まずは、保護者がお手本としてやってみたり、子どもの横で見守りながらアプリを活用したりする方法がおすすめです。
絵本の読み聞かせは、子どもにとって良い影響を及ぼす効果的な手法の1つです。
絵本には歯磨きや虫歯菌などのテーマがたくさんあり、読み聞かせをすることで、歯磨きの重要性が理解できるようになります。
例えば、歯を磨かなかったら虫歯菌が歯を溶かす仕組みを、物語にしてわかりやすく絵本に落とし込んでいます。
実際に私立幼稚園でも、歯磨きに関する絵本の読み聞かせを行っていて、子ども達も絵本の内容を理解している様子が見られました。
子どもが歯磨きを好きになるように、ぜひご家庭でも、歯磨きや虫歯の絵本を読んでみてはいかがでしょうか。
歯磨きに関するおすすめ絵本9選
ここでは、歯磨きに関するおすすめな絵本をご紹介します。
子どもの発達段階に応じた絵本を、現役の保育士が9冊厳選しました。
1歳児・2歳児・3歳児におすすめの絵本を、それぞれ3冊ずつご紹介します。
0〜1歳児は、何でも口で確認する習性があります。また、生後6ヶ月から9ヶ月頃に歯が生えてくるのが一般的です。
そのため、1歳児は歯を意図的に認識していません。ご家庭では、絵本を使って歯や歯磨きを知ることから始めてみましょう。
1歳児におすすめな絵本を3冊ご紹介します。
- なかや みわ/著
- 出版:ミキハウス(2004年)
歯磨きが好きになれるよう、1歳児から親しめる絵本です。
こわいバイ菌さんが、口の中にいることが絵柄だけでも伝わります。
絵本に出てくるかわいいクマさんの、歯磨きの真似を一緒に楽しんでみてくださいね。
歯磨きをテーマにしていて、生活リズムを覚えるためのシリーズ作品です。
はみがきを遊びと捉えて、磨く楽しさが重要視されています。
視覚的にわかりやすい絵柄も魅力の1つです。
歯磨きの音やリズムを題材にした絵本です。
歯磨きのことを知らなくても、親しみやすくなっています。
ノンタンと一緒に歯磨きの音を聴いてみましょう。
歯磨きが習慣づいてきた2歳児は、簡単なストーリー性のある絵本がおすすめです。2歳児におすすめな絵本を3冊ご紹介します。
- とよた かずひこ/著・文、イラスト
- 出版:童心社(2020年)
歯ブラシの役割に着目した絵本です。
かわいくて頼もしい歯ブラシくんがやってきて、歯をピッカピカに磨きます。
歯磨きを好きになるために、歯ブラシくんの仕事を覗いてみませんか?
- くぼ まちこ/著
- 出版:アリス館(2015年)
歯ブラシを列車に見立てて、遊びに発展できる絵本です。
イヤイヤ期の子どもでも、歯磨き列車で楽しい気持ちに切り替わります。
遊びが大好きな子どもにピッタリの1冊です。
歯医者さんが考案した、インパクトのある絵本です。
悪者とヒーローの構図で、より親しみやすくなっています。
リズミカルなセリフが覚えやすいことも魅力の1つです。
3歳児は歯や虫歯に対して、より理解が深まる絵本がおすすめです。3歳児におすすめな絵本を3冊ご紹介します。
- minchi/著・文
- 出版:岩崎書店
乳歯や歯磨きを題材にした絵本です。
乳歯が友達として登場し、子どもの感情に寄り添って歯に関する物語が進みます。
自分の歯を大切にする気持ちが芽生える、素敵な物語です。
- 加古 里子/著
- 出版:童心社(1996年)
虫歯菌の仕組みをわかりやすく解説している絵本です。
怖そうなミュータンスが虫歯になる過程を教えてくれます。
これを読めば、虫歯になる怖さを子どもも理解してくれるはずですよ。
- カナヘイ/イラスト
- とづか みほトヅカ ミホ/著・文
- 日本歯科医師会/監修
- 出版:小学館(2021年)
「こする」に焦点を当てた、仕組みが面白い絵本です。
ポケモンとのコラボも魅力的で、アプリとの連携もできます。
歯についた汚れをこすって落とす楽しさを、一緒に味わってみてくださいね。
絵本を活用して歯磨きを楽しもう
この記事では、子どもが歯磨きを好きになる方法を3つご紹介しました。
子どもが歯磨きを好きになる3つの方法は、以下の通りです。
- 歯磨きの歌を楽しむ
- アプリを使って歯磨きを楽しむ
- 歯に関する絵本を読む
3つの中でも特に、絵本の読み聞かせが効果的です。
現役の保育士が厳選した、9冊の絵本をご紹介します。
年齢・絵本を選ぶ基準 | 絵本の題名 |
1歳児・歯を知ることができる絵本 | すきすきはみがきはみがきあそびノンタンはみがきはーみー |
2歳児・簡単なストーリー性のある絵本 | はぶらしくんです。はみがきれっしゃ しゅっぱつしんこうミューとタンとスー |
3歳児・歯の理解が深まる絵本 | にゅうしちゃんむしばミュータンスのぼうけんポケモンはみがき |
歯磨きタイムを楽しく過ごせるように、ぜひ紹介した絵本を活用してみてくださいね。