5月と言えば「こどもの日」「母の日」などの行事があります。また、暖かくなってきて、散歩で春を感じることができる季節ですね。
「行事の由来の絵本は難しくないですか?」「行事絵本以外に、この時期のおすすめ絵本を知りたいです!」
保育園でもよく読まれている絵本を中心に、5月におすすめの絵本を年齢別にご紹介します。
季節の絵本を読むメリット
季節や行事をテーマにした絵本が多いのはなぜだと思いますか。絵本を読むメリットは主に2つあります。
- 絵があるので、子どもが理解しやすい、わかりやすい
- 繰り返し読むことで、新しい発見がある
言葉だけで伝えるよりも、年齢にあわせた絵本を取り入れることで、子どもたちがぐっと分かりやすくなります。年齢にあわせたページ数になっており、最後まで飽きずにみることができますよ。もちろん、対象年齢外の絵本でも、挿絵を楽しむこともできるので、子どもに合わせた使いかたをしましょう。
保育園では、散歩や行事の前に絵本を繰り返し読んで、子どもたちの理解を深めるために使っています。何度も読むことで、子どもはストーリーを覚え、絵本の世界を主人公と一緒に楽しむのです。また、繰り返すことで挿絵の細かな部分に気づくなど、子どもならではの着眼点に驚かされることもありますよ。
季節の絵本の選びかた
一番大切なポイントは「年齢にあった絵や言葉の使い方をしている」ということです。もちろん、対象年齢外の絵本も楽しめますが、言葉の理解や絵本の長さはやはり年齢相応の物が一番楽しめると思います。
また、行事の絵本を選ぶときに大人は「正しく由来を知ってほしい」というような観点で選ぶことが多いのではないでしょうか。しかし3歳くらいまでは、ユーモアや想像力を豊かにするような絵本が子どもの心に響きます。それは、子どもの発達が「想像力をふくらませる」時期になるからです。子どもの発達を利用し、子どもの心を豊かにしてくれる一冊を選んでみてくださいね。
オススメ絵本を年齢別に紹介
5月のおすすめ絵本を年齢別にご紹介します。行事絵本と、季節の絵本を一冊ずつ選びましたので、お気に入りをみつけて下さいね。
1歳は、わかりやすい絵と繰り返しのある言葉をもつ絵本がおすすめです。大人からみると、単純な言葉や挿絵ばかりに見えますが「繰り返しを楽しめる」時期なので安心して絵本の世界を楽しむことができますよ。
- 三浦 太郎/著
- 出版:こぐま社(2005年)
三浦太郎のあかちゃんえほんシリーズの中の一冊です。
お母さんと子どものふれあいを描いたストーリーになっており、母の日がある5月にぴったりの絵本です。
1歳頃の子どもは、繰り返しが心地よく、ストーリーも分かりやすいため、安心して読むことができ大好きです。
この絵本を読み終わると、なんだか大好きな人と「くっついた」がしたくなるような、温かい絵本ですよ。ぜひ、ご家庭でも親子のふれあい遊びを楽しんでみて下さいね。
子どもたちが大好きな、きむらゆういちさんの「12か月のしかけえほん」の中の一冊です。
こいのぼりと一緒に空の旅を楽しめる絵本で、挿絵もわかりやすいのでおすすめですよ。
2歳は簡単なストーリー性のある絵本がおすすめです。主人公になりきって楽しむ時期なので、好きな絵本のシリーズで読むのもおすすめですよ。
大人気の「みいたんシリーズ」の第2作目。
みいたんがこいのぼりに乗って空を飛んで……。子どもが大好きな仕掛けも盛りだくさんで、想像を広げてくれる一冊です。
- なかの ひろたか/作・絵
- なかの まさたか/レンダリング
- 出版:福音館書店(1997年)
5月に入り、暖かくなると散歩を楽しめる時期になりますよね。
発売から40年以上経っていて、暖かくなると思わず手にとりたくなる魅力あふれる絵本です。
主人公のぞうくんが、お友だちと出会い、一緒に散歩を楽しむ、という子どもにとってわかりやすいストーリーです。
2歳頃はお友だちとの関係ができ始める時期なので、子どももぞうくんとお友だちとの散歩を一緒に楽しんで聞いてくれますよ。
さらに、「うんうん、ぼくはちからもち」「うわーー!」と単純なストーリーだからこそ、主人公のぞうくんと一緒に驚き、共感することを楽しむことができる一冊です。
3歳は、ストーリー性のある絵本はもちろん、ユーモアたっぷりの絵本がおすすめ。さまざまな種類の絵本を読むことで、子どもの語彙が豊かになりますよ。
- 石井 聖岳/著・文
- 出版:講談社(2010年)
3歳ころになると「普通に歌うだけだとおもしろくない!」そんなユーモアたっぷりの3歳頃におすすめの絵本です。
「やねよりたかいこいのぼり」じゃなくて、どんなこいのぼりだったら楽しい?とらのこさんきょうだいは、お父さんを楽しませたくて、いろんな想像をふくらませて歌います。
とにかく、子どもたちが大好きな一冊なので、ぜひ一緒に歌ってみて下さいね。
- なかや みわ/著・文
- 出版:小学館(2021年)
子どもたちに大人気の「そらまめくん」シリーズの最新刊です。5月はそらまめが旬なので、食育の一環としてそらまめの皮むきをすることもあります。そのときに「そらまめくん」絵本は大活躍します。
その中でもこの新刊は、そらまめくんとお友だちが季節を感じて過ごしている様子が描かれています。季節の移り変わりを感じ、「同じ日は二度とない」と思わせるタイトルが子どもたちにぴったりですね。毎日の生活を大切にする第一歩に、ぜひ子どもと一緒に読んでほしい一冊になっています。
絵本から子どもの世界を広げていこう!
子どもは、絵本から新しい発見をすることもあるし、反対に新しい発見を絵本で確認することもあります。そうやって少しずつ子どもの世界は広がっていくのです。
また、子どもの発想や想像力をふくらませるためには、戸外遊びも絵本もどちらも欠かせないものです。
好奇心旺盛な子どもたちの世界を広げる第一歩として、絵本を読んでみませんか。