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最近話題のレッジョ・エミリアとは?教育手法を分かりやすく解説

今さら聞けない!話題のレッジョエミリア教育を解説

昨今、様々な教育法が話題となっていますね。

レッジョ・エミリアもそのうちの一つで、Google社の保育園で取り入れられていることなどもあり、ひときわ注目を浴びています。

そこで本記事では、レッジョ・エミリアとはどういうものなのか、どんな力が育つのか、家庭でできる取り組みまで、分かりやすくご紹介します。是非参考にして頂けると嬉しいです。

レッジョ・エミリアとは?

レッジョ・エミリア教育は、造形活動を中心として、子どもの主体的な学びを大切にする教育手法です。

デューイ、ピアジェ、ヴィゴツキーといった名だたる発達理論に基づいており、イタリアのレッジョ・エミリア市で生まれました。

教育手法といえど、明確な内容が定められているわけではなく、考え方や理念を提唱しているものです。子どもの権利、人格、表現を尊重し、「子どもは、自分で自分を成長させる力を持っている」という子ども観を大切にしています。

子どもが興味関心を持ったことがらに対して探究する活動「プロジェクト」が特徴的です。

レッジョ・エミリアが目指すもの

レッジョ・エミリア教育が目指すものは、生涯にわたって学び続ける人を育成すること

①生涯にわたって学び続ける人を育成すること

「学ぶことっておもしろい!」「挑戦するって楽しい!」という意欲を育むことです。

例えば、勉強、スポーツ、音楽など、将来何をするにしても、「意欲的に学ぼうとする姿勢」は非常に重要です。そして、この意欲を生涯持ち続けることは、人生100年時代と言われる現代において、豊かな人生を歩むために、とても大切な力です。

②「自分らしさ」を深めること

昨今、「多様性」という言葉が重要視されていますね。「多様性を尊重する」とは、一人ひとりがしっかりと自分を主張した上で、それらを調整することです。

ですから、他者を尊重する気持ちや協調性などはもちろん重要ですが、まずは各々が「自分らしさ」をしっかりと持っていることが大切です。

レッジョ・エミリアにおけるアートの重要性

レッジョ・エミリア教育におけるアートの重要性

アートとは、自分からものに関わり、自分の力で色や形を変化させ、新たな色や形を生み出し、新しい意味を作り出していく活動です。即ち、自分の力で、自分の興味や関心をもとに、自分なりの答えを作り出していくことです。

磯部錦司、福田泰雅は著書『保育のなかのアート』(小学館、2015)において、アートを「知を統合させる営み」と表現しています。

自分なりのものの見方・感じ方で対象を見つめ、自分がこれまでに得た様々な知識や経験を、アートを通して統合させていく。その過程で、「なぜだろう」「こうしてみようかな」「こうしたらどうなるだろう」と試行錯誤しながら、新たな意味・自分なりの答えを導き出す。こうした営みを通して、「自分らしさ」が形成されていきます。

なぜいまレッジョ・エミリアが注目されるのか

これからの時代に求められる力

AIやIoT等の急速な技術の進展により、現代は変化が激しく、予測が困難な時代です。この動きは今後ますます加速していくと予想されています。

そんなこれからの時代を生き抜くために必要な力「生きる力」について、文科省は以下の3つを挙げています。

  • 知識及び技能
  • 思考力・判断力・表現力
  • 学びに向かう力・人間性

乳幼児期からこれらの土台を育んでいくことが大切です。

レッジョ・エミリア教育で育まれる力

様々な力が挙げられますが、主に「豊かな感性」「知識」「学びに向かう意欲」「情緒・社会性」「アイデンティティ」等が挙げられます。

「知識」とは、単に習得するだけでなく、知識と知識を組み合わせたり、予測を立てたり、知識を活用して、生活の中で応用する力のことを指します。

「学びに向かう意欲」とは、様々なことに興味関心や疑問を持ち、分からないことを面白いと感じる姿勢や、問題解決のために粘り強く取り組む態度のことです。

「情緒や社会性」とは、自分と他者との考えの違いに気づき、互いを尊重する力や、他者と協同する力のことです。

また、自分なりの「感じ方」を深め、感性を豊かにしていくことで、「自分らしさ」が形成され、アイデンティティーの礎となります。そうして、他者との違いをネガティブに捉えるのではなく、「豊かさ」と感じることができるようになると素敵ですね。

レッジョ・エミリアの探求遊びを家庭で

子どもが興味・関心を持ったことについて探究する、その過程をあたたかく見守ってあげましょう。「学ぶっておもしろい!」「挑戦するって楽しい!」という感覚を育むことが大切です。

トドラー期からできる取り組みとしておすすめなのが、素材探究遊びです。例えば、アルミホイル、紙粘土、フラワー紙、緩衝材等、身近にある様々な素材で遊びます。想像力や思考力、感性を働かせながら、素材の特徴を探究する遊びです。

取り組み例 アルミホイル

  1. アルミシート(100円ショップ等で購入可能)を用意します。
  2. アルミの光沢や手触りなどを確かめ、楽しみます。
  3. ちぎってみたり、丸めてみたり、様々な変化を楽しみます。身近なものを包んでみたり、ねじって繋げてみたり、輪っかにしてみたり、様々なものを作ることができます。それをごっこ遊びに活用しても楽しいです。アイデア次第で遊びを広げることができるのが魅力です。

援助のポイント
遊びを進めていく過程で様々な発見があり、考えたり、感じたりすることがあるでしょう。

そうした子どもの心の動きに、寄り添い、一緒に楽しみましょう。また、「どうしてだろうね」「こうしたらどうなるかな」というように、子どもが試行錯誤することを促したり、遊び方の手本を示したりしながら、子どもの遊びが豊かに広がるような援助ができるといいですね。「楽しい!」「次はこうしてみたい」という子どもの意欲を育むことを大切にしながら、是非親子で楽しんでみてください。

レッジョ・エミリアで生きる力を育む

興味関心を持った事柄に対して、自分なりのものの見方・感じ方を働かせ、「なぜだろう」「こうしたらどうなるだろう」と試行錯誤しながら、自分なりの答えを導き出す。そうした探究の営みを通して、自分らしさを深め、主体的に学びに向かう意欲を育むことが重要です。

「学ぶっておもしろい!」「挑戦するって楽しい!」という感覚を大切にしながら、是非子どもの探究する姿をあたたかく見守り、一緒に楽しんであげてください。