「レジリエンスって聞いたことがあるけど、どういうことなの?」「子どもの教育に、『レジリエンス』はどう取り入れたらいいの?」
「レジリエンス」という言葉を初めて聞いた人、また少し知識がある人もいるのではないでしょうか。この記事では、「レジリエンス教育を育む2つの環境」と「親の関わり方の7つのポイント」をご紹介しますね。
レジリエンス教育とは
「レジリエンス」とは逆境に負けない力のことを指します。
具体的には、難しいことや失敗に直面したときに、ネガティブになって落ち込んでも、そこから立ち直る精神的な回復力のことです。これは、生まれ持ったものだけではなく、経験や知識を積み重ねることで育てることができると言われています。
今、「レジリエンス教育」がなぜ注目されているのかというと、「竹のようにしなやかで折れにくい心」を育てる必要があるからです。
なぜなら、日本人は自己肯定感が低い人が多いと言われており、自己肯定感が低いと困難な時に立ち直ることができずに心がポキッと折れてしまうのです。
そのため、レジリエンス教育は注目をあびるようになったのです。
レジリエンス教育を育む2つの環境
レジリエンスを育むためには、環境を整えることも大切になります。親が家庭でできる環境づくりは以下の2つになります。
子どもが安心して気持ちを話すためには、親子の関係が安定していることが重要です。
安心できるからこそコミュニケーションが活発になり、前向きに物事に取り組むことができるのです。
子どもにとっては家族が最も身近なロールモデルになります。
普段の生活で、困難になったときにどう乗り越えていきますか?また、日常生活で前向きな言葉かけが多いですか?
子どもに「こうなってほしいな」と願うときは、親がよいロールモデルとなることが大切ですね。
レジリエンスを育てる親の関わり方7つのポイント
子どものレジリエンスを育てるために、幼少期に親がどのように関わればよいのか、以下の7つのポイントがあります。
共感性とは、相手の気持ちに理解を示す力のことを指します。
具体的には、「相手の気持ちを思いやる力」イコール「共感力」だと言われています。
共感性を育むためには、転んだときに「気をつけて」「泣かない」ではなく、「痛かったね」と子どもの気持ちを言葉にして共感してあげるのが大切です。
幼少期から取り入れていくことで、相手の気持ちを少しずつ理解できるようになっていきますよ。
子どもの話をよく聞くことが大切です。つい、大人は子どもの話を遮りがち。子どもが話しおわるまで、聞いてあげましょう。
相手の話を聞くのは、「聞いてあげること」が土台になっていますよ。
3. ありのままの子どもを受け入れる
子どもがやりたいこと、好きなことを大切にしてあげましょう。
つい大人の価値観や基準で「できるの?」と言ってしまいがちですが「できる、できない」は二の次です。
まずはやってみて、できないところは一緒に考えてあげるといいですね。
人間は、欠点に目が行きがちだと言われています。しかし、それでは子どもの力は伸びていきません。
日頃から子どものいいところを『言葉で』伝えてあげましょう。そうすることで、自信をつけ、長所がぐんぐん伸びていきますよ。
失敗して、一番傷ついているのは子どもです。
大人は「できなかったね」の一言で終わらせるのではなく、「次はどうしたらいいか」に目を向けられるような言葉がけをしてあげると、次の挑戦に繋がりますよ。
「責任感を育てる」というと難しいと思いがちですが、「お手伝い」をしてもらうことで簡単に育てることができますよ。
お手伝いのポイントは、「子どもが簡単にできること」「最後まで手と口を出さない」です。
そして、終わったときには「〇〇ちゃんが手伝ってくれたから、ごはんが食べられるね」「最後まで手伝ってくれてありがとう」と感謝の気持ちを伝えてあげてくださいね。
困ったとき、解決する『方法』を教えてあげることが大切です。
よく「魚の釣り方を教えるのか」「魚をあげるのか」という表現をすることがありますが、魚をあげるだけでは子どもは成長しません。釣り方や困ったときの対応方法を教えるほうが、将来的に困らないのです。
回り道に見えても、解決方法を伝える方が、子どもの力になりますよ。
竹のような、しなやかな心「レジリエンス」を育もう
レジリエンス教育とは、失敗させない教育方法ではありません。失敗を成長の糧にし、心を強くしなやかに生きていくための教育法になります。
決して特別なことは必要ではなく、日常生活の中で育むことができるので、ぜひ今日から一つでも取り組んでみてはいかがでしょうか。