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食育とは?7つのメリットや9冊のおすすめ絵本を年齢別でご紹介!

食育ってなに?7つのメリットや年齢別におすすめ絵本を紹介

育児をしている中で、「せっかくご飯を作ったのに子どもが食べてくれない」ことや「子どもの好き嫌いってどうしたらいいの?」と思ったことはありませんか?

そのような悩みには、幼児期から「食育(しょくいく)」を行うことで、食生活の改善が期待できます。

ご家庭でも気軽にできる食育活動として、絵本の読み聞かせがおすすめです。

本記事では、食育について現役の幼稚園教諭が解説しました。

また、1歳児・2歳児・3歳児に応じた食育に関する絵本を、それぞれ3冊ずつご紹介します。

食育に興味のある方は、ぜひ参考にしてくださいね。

こんな方におすすめ!

  • 食育のことを詳しく知りたい方
  • 食育に関する絵本を探している方
  • 子どもの食生活を改善したい方

食育とは正しい食習慣を身につけること

食育とは、食に関する知識をつけることで、健全な食生活を実践する人を育てるための教育活動です。

農林水産省が様々な関係者と密接な連携を行い、政府として食育を推進しています。

食育は、生きる上での基本であって、知育、徳育及び体育の基礎となるべきものと位置付けられるとともに、様々な経験を通じて「食」に関する知識と「食」を選択する力を習得し、健全な食生活を実践することができる人間を育てるもの。

農林水産省

幼児教育においても、食育が重要視されていて、多種多様な活動が行われています。

理由は、幼児期から食育活動を行うことで、健康面に大きな影響を及ぼし、精神的な成長も期待できるからです。

実際に私立幼稚園の保育の中でも、食育活動を行っています。

野菜が苦手な子どもがいる場合は、野菜に関する絵本を読む活動や、野菜を育てる活動を行います。

活動を終えると、野菜への理解が深まり、苦手な野菜も食べようとする姿が見られました。

食育活動を行うことで、正しい食習慣が身につき、より健やかな成長が期待できます。

幼児期における食育の目標

政府によって食育活動が推進され、保育園や幼稚園でも、体系的に食育活動を行うようになりました。

保育園を管轄している厚生労働省では、食育に関する5つの目標を掲げています。幼児期における食育の目標は、以下の通りです。

  • お腹がすくリズムのもてる子ども
  • 食べたいもの、好きなものが増える子ども
  • 一緒に食べたい人がいる子ども
  • 食事作り、準備に関わる子ども
  • 食べ物を話題にする子ども

人格の基盤を形成する大切な幼児期は、食生活の基盤にも影響を及ぼします

そのため、幼稚園や保育園だけではなく、ご家庭での食育活動も重要です。

特に「一緒に食べたい人」や「食事作り、準備に関わる子ども」などは、ご家庭で意識することによって目標へ近づきます

一方、幼児期に5つの目標を意識せず、食事への関心が深まらなかった場合、社会問題にもなっている「孤食」に繋がります。

孤食になると、食事マナーが身につかなくなり、栄養が偏ってしまいがちです。

つまり、ご家庭ではしっかりと向き合って食事の時間を大切にすることが、重要だと考えられています。

食育活動をする7つのメリット

幼児期から食育活動を行うと、以下の7つメリットが考えられます。

  • 心身の健やかな発達を助長する
  • 味覚の発達を助長する
  • 免疫力が高まる
  • 食事のマナーが身につく
  • 協調性が身につく
  • 好き嫌いの克服ができる
  • 食べ物への感謝の心を養う

幼児期から食育を行うことで、健康的な成長が助長されることが最大のメリットです。また、多くの食材を口にして経験を積み、味覚の発達や免疫力の向上に繋がります。

他にも、食事を通して人との交流が深まり、マナーや協調性も身につくことがメリットとして挙げられます。

また、食材に興味を抱くことや命の大切さを知ることで、好き嫌いの克服、感謝の心を養うことも可能です。

子どもの心に働きかける食育活動は、豊かな心を育むことに繋がります。

食育活動に適しているおすすめの絵本9選

ご家庭で行う食育活動は、絵本の読み聞かせがおすすめです。

理由は、食育に関する内容が幅広くて気軽に取り入れられるからです。

ここでは、現役の幼稚園教諭が発達段階に応じた絵本を9冊厳選しました。

1歳児・2歳児・3歳児におすすめの絵本を、それぞれ3冊ずつご紹介します。

1歳児は感覚で楽しめる食育絵本がおすすめ

1歳児は、言葉遊びやリズム感で楽しめる絵本がおすすめです。1歳児におすすめな絵本を3冊ご紹介します。

音で楽しめる「おいしい おと」三宮 麻由子 文/ふくしま あきえ 絵(福音館書店)

音で楽しめる「おいしい おと」三宮 麻由子 文/ふくしま あきえ 絵(福音館書店)

食べ物から出る音や食器の音など、擬音で楽しめる絵本です。

シンプルなイラストで、食事の温かみも伝わってきます。

聴覚を刺激して、食に興味を持つきっかけになる素敵な作品です。

カラフルな色で楽しめる「はらぺこあおむし」エリック・カール作/もりひさし訳(偕成社)

食べることの楽しさを追求した名作中の名作です。

カラフルで力強いイラストは、赤ちゃんも惹きつける力を秘めています。

単純なストーリー性とワクワクする仕掛けも魅力的です。

仕掛けが楽しい「くだもの音頭」きのした けい 作/斎藤 ヨーコ 絵(コクヨ株式会社)

仕掛けが楽しい「くだもの音頭」きのした けい 作/斎藤 ヨーコ 絵(コクヨ株式会社)

音頭に合わせた、リズム感を楽しめる絵本です。

くだものの中身をダイナミックな仕掛けで、知ることができます。

実際のくだものを一緒に切ることで、理解や関心がより深まります。

2歳児は考えながら楽しめる食育絵本がおすすめ

 

2歳児は、問いかけや仕掛けがあって、考えながら楽しめる食育絵本がおすすめです。2歳児におすすめな絵本を3冊ご紹介します。

楽しく学べる「いろんなおやさいどこになる?」きのした けい 文/阿部 真由美 絵(コクヨ株式会社)

楽しく学べる「いろんなおやさいどこになる?」きのした けい 文/阿部 真由美 絵(コクヨ株式会社)

野菜がどのようになっているのか、シンプルな一問一答で楽しく学べる絵本です。

リアリティーのあるイラストで、野菜への興味を促します。

わかりやすい言葉や、動きのある仕掛けも楽しいポイントです。

成り立ちがわかる「たべものなにからできている?」and EIGHT 作(交通新聞社)

成り立ちがわかる「たべものなにからできている?」and EIGHT 作(交通新聞社)

身近な食品や食べ物の成り立ちを、わかりやすく教えてくれる絵本です。

かわいらしい動物たちと一緒に考えることで、食への興味がそそられます。

ダイナミックな仕掛けで楽しめることも、魅力の1つです。

体の仕組みがわかる「そのときうんちはどこにいる?」榊原千秋 監修/きたがわめぐみ 絵(日本看護協会出版会)

食べ物が体の中でどのようになるのか、わかりやすく描かれた絵本です。

自分の体や排便からも、食育に繋げることができます。

食材や食品の役割も教えてくれるため、食材への知識も深まりますよ。

3歳児はストーリーが面白い食育絵本がおすすめ

3歳児は、ストーリ―性のある食育絵本がおすすめです。3歳児におすすめな絵本を3冊ご紹介します。

登場人物が面白い「もったいないばあさんのいただきます」真珠 まりこ 作・絵(講談社)

登場人物が面白い「もったいないばあさんのいただきます」真珠 まりこ 作・絵(講談社)

登場人物が面白い、シリーズ作品の食育絵本です。

頑固なもったいないばあさんが、食べ物の大切さを教えてくれます。

栄養や食材の役割を、簡単な言葉で表現している点も魅力の1つです。

感謝の心を育む「いのちをいただく みいちゃんがお肉になる日」坂本 義喜 原案/内田 美智子 作/魚戸おさむとゆかいななかまたち 絵(講談社)

感謝の心を育む「いのちをいただく みいちゃんがお肉になる日」坂本 義喜 原案/内田 美智子 作/魚戸おさむとゆかいななかまたち 絵(講談社)

一頭の牛と少女を題材とした、感動的な食育絵本です。

食育センターで、牛が出荷されるまでのストーリーを描いています。

いただきますの本質を捉え、食への感謝が深まる1冊です。

料理に興味を持つ「フライパン」きのした けい 作/moko 絵(コクヨ株式会社)

料理に興味を持つ「フライパン」きのした けい 作/moko 絵(コクヨ株式会社)

料理の導入として活用できる絵本です。

リアリティーのある料理過程で、食欲も刺激します。

作る手順を追っていく仕掛けもあり、繰り返し楽しめることも魅力的です。

絵本を活用して正しい食習慣を身につけよう

本記事では、幼児期における食育について解説しました。

食育とは、食に関する知識をつけることで、健全な食生活を実践する人を育てるための教育活動です。

幼児期に食育活動を行うことで、7つの効果やメリットが期待できます。

  • 心身の健やかな発達を助長する
  • 味覚の発達を助長する
  • 免疫力が高まる
  • 食事のマナーが身につく
  • 協調性が身につく
  • 好き嫌いの克服ができる
  • 食べ物への感謝の心を養う

また、ご家庭で気軽に取り入れられる食育活動は、絵本の読み聞かせがおすすめです。

現役の幼稚園教諭が選んだ、年齢別におすすめする絵本は以下の通りです。

年齢・絵本を選ぶ基準絵本の題名
1歳児・感覚で楽しめる絵本おいしい おと
はらぺこあおむし
くだもの音頭
2歳児・考えながら楽しむ絵本いろんなおやさいどこになる?
たべものなにからできている?
そのときうんちはどこにいる?
3歳児・ストーリーが面白い絵本もったいないばあさんのいただきます
いのちをいただく
フライパン

正しい食生活を身につけるために、食育活動の一環として絵本を取り入れてみてくださいね。