1歳からの運動神経を伸ばすおもちゃ 遊び方と大事なポイントを解説 | NEM(ネム)|トドラー期の教育情報メディア   
トドラー期の遊びを応援する教育情報メディア

1歳からの運動神経を伸ばすおもちゃ 遊び方と大事なポイントを解説

1歳の運動神経を伸ばすおすすめのおもちゃや遊び方を幼児教室講師がご紹介

1歳頃になると、立つ、歩くから、様々な動きが取れるようになり、運動神経もどんどんと発達していきます。

スキャモンの発育曲線を見ると、運動神経を含めた神経系は、誕生後急速に発達を始め、4歳頃までには大人の能力の80%ほどが出来上がっています。

スキャモンの発育曲線を見ると、運動神経を含めた神経系は、誕生後急速に発達を始め、4歳頃までには大人の能力の80%ほどが出来上がっていく。
独立行政法人日本スポーツ振興センター/国立スポーツ科学センター発行
「成長期女性アスリート 指導者のためのハンドブック」より引用

また、運動神経が最も伸びるゴールデンエイジと呼ばれる6歳~12歳に備えるためにも、1歳からの基本的な動作の習得はとても大事になってきます。

今回は、運動神経を伸ばすために大事なポイントを押さえながら、1歳児の運動神経を伸ばすのに役立つおもちゃをご紹介します。

感覚統合から全身運動へ

生まれて間もない頃は、自分の両手を重ね合わせることも難しかった赤ちゃん。その後、いろいろな刺激を受けてどんどん感覚統合が進み、自分の意志で体を動かせるようになります。ここからさらに、日常生活で経験する動作や遊びの中で、運動神経が発達します。

この時期の重要なポイントの一つ目。それは、全身運動です

全身の様々な動きを経験することが大切です。そしてそれを繰り返すことで、より強く滑らかな動きができるようになっていきます。

それを手助けしてくれるおもちゃには、どんなものがあるでしょうか?

効果的なおもちゃの遊び方も合わせてご紹介します!

子供用フラフープ

1歳から取り組む運動神経の伸ばし方①全身運動を経験するためにはフラフープがおすすめ。
  1. フラフープを縦にしてトンネルのようにし、床に立ててみましょう。

トンネルをハイハイしてくぐる動きは、手足や体幹の筋力強化にもつながります。また、フラフープを踏むと痛いので、体の動きを工夫してコントロールすることができるようになります。

  1. 縦にしたフラフープを、床から少し上にあげてみましょう。

立って行う輪くぐり遊びができます。輪くぐりの時、体をかがめたり、片足ずつ輪の向こう側へ足を通したり、体のバランスをとったりと、全身を上手に使うことが必要になる運動になります。

  1. フラフープを床に寝かせましょう。

フラフープを飛び越えて、中と外を行ったり来たりする遊びをしてみましょう。うさぎさんになりきって、「ぴょ~ん」と言いながら飛ぶのも楽しいですね。膝の屈伸運動や肺活量を鍛える全身運動になります。

ボール遊び

1歳から取り組む運動神経の伸ばし方②柔らかいボールを使って、投げたり、蹴ったり、転がしたり、いろんな動きを経験しましょう。
  1. 柔らかい鈴入りボール

手で転がしたり、足で蹴って転がしたり、両手で投げたりして遊んでみましょう。ボールを転がしたり、投げたりするのは、体全体が協調してうまく動かないとできない動きです。

パパ・ママがボールを転がして、走って追いかけるのもいいですね。歩行から自然に走るという動きができるようになっていきます。

鈴入りのボールはコロコロとかわいらしい音がするので、お子さんも、音が鳴るのが楽しくて、どんどん遊びたくなります。

  1. ボーネルンドVolley

こちらはすべりにくいコーティングがされている、柔らかいボールです。手の小さなお子さんでも、握って持つことができます。

握って、離して、投げる。このようないくつかの動きをつなげて行う一連の動作は、全身運動として運動神経を発達させるのにとても大切です。最初は投げているか落としているかわからないような動きでも、徐々に投げる動作になっていきます。

そしてさらに体の動きも大きく滑らかになって、ボールを遠くへ飛ばせるようになっていくのです。

「どこまで飛んだかな?」と、目印にめがけて投げてみるなど、優しい言葉がけや楽しく遊べる工夫をしてみましょう。

お子さんは楽しいと何度もやりたくなります。繰り返し投げることで、全身の運動能力もさらに上がりますね。

バランス・平衡感覚を身につけましょう

大事なポイント二つ目は、バランス・平衡感覚です。

バランス・平衡感覚は、日常生活でも、大きくなって様々なスポーツをする際にも、大切な力です。

バランス・平衡感覚が育つと自分の体をコントロールするのがとても上手になってきます

Wobbel(ウォーベル)

1歳から取り組む運動神経の伸ばし方③平衡感覚を養うなら、シュタイナー教育の影響を受けて作られたバランスボード(ウォーベル)がおすすめ。

シュタイナー教育の影響を受けて作られたオランダ生まれのバランスボードです。

まずは、太鼓橋のようになる向きに置きましょう。その上をハイハイしたり、歩いて渡ったりして遊べます。丸みを帯びた坂を下るので平衡感覚が刺激されます。歩行が安定してきたら、反対向きにしてユラユラするボードの上に立ってバランスをとってみましょう。今まで使ったことのない感覚や運動神経が刺激を受けて、バランス感覚・平衡感覚が身につきます。

野中製作所のCATCH Me

折りたたみ式のジャングルジムです。滑り台もついています。

ジャングルジムをくぐって通り抜けたり、登ったり、滑り台を滑り降りたりと、公園の遊具と同じように遊べます。公園のものよりコンパクトなので、1歳くらいのお子さんにはちょうど良いサイズです。細い棒を登る動作はバランス感覚・平衡感覚を養います。

D-Bike(ディーバイク

足で蹴って進む、ミニバイクです。1歳用のサイズからあります。

ハンドルをぎゅっと握って、方向を変えたり、足で蹴って前に進んだり、全身の動きがうまく連動しないと上手に進めません。また2輪なので、本格的に自転車に乗る前に、バランスの取り方の練習にもなります。ヘルメットを着けて、かっこよくお外で遊びましょう。

体幹をしっかり、どんな運動も得意に

大事なポイント三つ目は、体幹を使うことです。

体幹がしっかりすると、体を安定して動かせるようになってきます。大きくなってからどんなスポーツをするにしても、体幹が大事だと言われていますね。

とはいっても、もちろん、激しい筋力運動をして鍛えるということではありません。

お子さんの体の発達に合わせて遊びながら、楽しく体幹を鍛えましょう!

ロディ型おもちゃ

イタリア発祥のロディ、ミッフィー型のブルーナボンボン、アンパンマンの顔が描かれたポップンボールなどいろいろな種類があります。

上にまたがって、ぴょんぴょんはねることで、体幹が鍛えられます。お気に入りのキャラクターを選んで遊んでみてください。

子供用トランポリン

1歳から取り組む運動神経の伸ばし方④体幹を鍛えるなら、トランポリンでぴょんぴょん跳ねる動き。全身運動の効果も。

こちらもいろいろな種類があります。

パパ・ママが手をつないであげて、トランポリンの上でジャンプしましょう。お子さんは喜んで、いつまでもジャンプしています。大人の方が、もうやめたら?と心配になるくらいです。地面の上でジャンプするのとは違って、グーンと高くとべる感覚が楽しいのではないでしょうか。

全身運動になりますし、全身のバランス感覚、足の筋力、体幹が鍛えられます。また、お子さんは何度もジャンプしたがるので、肺活量も自然に上がってきます。

たくさん遊んで心身ともにすくすくと!

運動神経が大きく発達していく基礎ができ始める1歳児。いろいろな体の動きを経験させてあげたいですね。

日常生活の中だけでは、ワンパターンな動作になりがちですが、おもちゃを使っていろいろな遊びをすると、普段は使わない体の動きを経験し、運動神経も刺激されます。また、おもちゃで遊ぶのは楽しくて、ワクワクする経験でもあるので、お子さんの心もすくすくと豊かに育ってくれますね。

注意点としては、どんなおもちゃで遊ぶ時も必ず大人がそばについているようにすることです。まだまだ体の動きも不安定ですので、つねに気をつけてあげてくださいね。

たくさん遊んで、豊かな心と運動神経を伸ばしていきましょう!